パーセンタイルは、データ解析において非常に重要な概念であり、データセット内の特定の位置を示す統計的指標として使用されます。この記事では、パーセンタイルが何であるか、そしてそれがどのように計算されるのかをシンプルな例と共に解説します。


パーセンタイルとは?

パーセンタイルは、データセットを大小に並べたときに、特定の位置を示す指標です。具体的には、パーセンタイルはデータセット内の特定の値が、全体のどの位置にあるのかをパーセンテージで示します。

例えば、99パーセンタイルは、データセットの中で下から数えて99%の位置にある値を示します。言い換えれば、データセットの99%のデータ点はこの値よりも小さく、残りの1%のデータ点はこの値よりも大きい、ということになります。


簡単な例

データセット: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10

このデータセットの90パーセンタイルを求めると、下から数えて90%の位置にある値を指します。データセットには10個のデータ点があるので、90パーセンタイルは9になります(10個のデータ点のうち、9個のデータ点(1から9)がこの値以下であり、1個のデータ点(10)がこの値よりも大きい)。

また、50パーセンタイルは、通常「中央値」とも呼ばれ、データセットを二等分する値を示します。この例では、50パーセンタイル(または中央値)は5.5になります。

50パーセンタイル(または中央値)が5.5になる理由が分かりません。なぜ5ではないのですか?

良い質問です。中央値はデータセットの中央に位置する値を示します。データセットが偶数の場合、中央に位置する2つの値があります。これら2つの値の平均を取ることで、中央値を計算します。

例のデータセットでは、データポイントの数が10個であり、中央に位置するデータポイントは5と6です。これらの値の平均を計算すると、\(\displaystyle \frac{(5+6)}{2}=5.5\)となります。したがって、このデータセットの50パーセンタイル(または中央値)は5.5になります。

データセットの要素数が奇数の場合、中央値は中央の値そのものになります。しかし、要素数が偶数の場合、中央の2つの値の平均を取る必要があります。


パーセンタイルの利用

パーセンタイルは、データの分布、特にその尾(外れ値や非常に高いまたは低い値の領域)を理解するのに役立ちます。パーセンタイルを理解することで、データの特性やデータセット内の特定のデータポイントの位置をより良く理解することができます。

パーセンタイルは、データの解析や解釈において重要なツールとなるため、この基本的な概念を理解することは大切です。これにより、データの傾向やパターンを見つけ、より賢明な決定を下すことができるようになります。